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snegは終わった

ライトノベルはなにかにつけて「エロゲっぽい」とか言われるんですけど、あれもよくわかりません。
俺だって嗜む程度にはエロゲをこなしたし、感想サイトやるくらいにはラノベを読みましたが、これまでエロゲ臭いラノベというものを読んだことがありませんよ。
「それなんてエロゲ?」と思うような小説を教えてください。(成年向けは除きます)」とかに答えてみたことはありますが、これは単に「エロがある」という点で選んだものだしなぁ…。


考えるに、「エロゲっぽい」という要素には、「文体」と「設定」と「構成」があるのだと思います。


まず「文体」の話。
「会話文が多い」「情景描写が少ない」とかをよく聞きますけど、会話分が多いのは情景描写を書かなくて済むからだし、情景描写を書かなくて済むのはグラフィックがあるからです。グラフィックがあるのはエロゲに限りません。ラノベにだって挿絵はあるし、アニメはグラフィックだらけです。
それと、読みやすさを意識していることもあるでしょう。ラノベだって会話文中心と言われることがありますが、それはエロゲを意識したものではなく、単に読みやすさを意識した結果だと思われます。会話文いっぱいの方が読みやすいですから。
二つをあわせると、読みやすくしようと会話文いっぱいにし、普通はそれで崩れてしまうところを、グラフィックを入れることによって支えているとも言えるのです。
要するに、「会話文が多い=エロゲっぽい=ラノベの文はエロゲっぽい」という相関関係はない。「会話文が多い=読みやすさを意識している=エロゲやラノベの文体」ということなわけですね。


「設定」の話。
「ハーレム物」とかにエロゲ臭さを見出す人が多いですけど、別にハーレム物はエロゲの専売特許ってわけでもなく、あらゆるコンテンツに見られる設定ですし。まあ、エロゲ特有の「設定」っていうのは無いと思いますね。
あ、ハーレム物に関してはid:mizunotori:20051221:1135166747にちょろっと思うところを書いてますんで、よかったら読んでみてください。


えーと、次はなんの話だったっけな。


「構成」の話だ。
これは非常に分かりやすくて、ヒロインが5人程度、最初は平等にチャンスがあり、最後には個別ルートに入る、というものです。もちろん、これから外れたものもたくさんありますけどね。
個人的には、これは間違いなくエロゲの特徴だと思います。「お好きなヒロインをどうぞ」というのは、「分岐」という手段を使えるエロゲ以外では、まずありえないでしょう。やろうと思ったらできるけど。
つまり、エロゲならざるライトノベルで、こういう構成を使うことはできないということです。単なるハーレム物ならあるんですけどね。
…こっちを深く突っ込みすぎると、「ゲーム的リアリズム」とかが出てきて収拾がつかなくなりそうだなぁ。


まあいいや。
エロゲっぽいライトノベルなど存在しない。
とりあえず、そういうことを言いたかったわけです。


ラノベを読んで「これなんてエロゲ?」とか言ったことがある方、ご意見お待ちしております。