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壁本は投げられた

ライトノベルスフィア*1には「地雷」というジャーゴン*2がある。「つまらない本」を指す言葉なのだが、ただつまらないだけでなく、"爆発""爆死"といった表現が似合うくらいにつまらなかった場合に言う。ちなみに、ただつまらないだけの本は「不発弾」という。


地雷にはある種の美しさがあって、その閃光に魅せられた者は多い。俺も、世間で「地雷だ」と言われている作品ほど好きだったりするので、その傾向が強いのかもしれない。たとえば、富士見ミステリー文庫スレ住人@2chが、新刊を読んで「普通の良作だったよ」と不満げに言う姿はなかなか微笑ましい。彼らは良作よりも地雷を求めているのだ。


地雷と不発弾は大きく違っていて、むしろ不発弾の方がつまらない場合が多い。平凡な主人公がよくある事件に巻き込まれてありきたりのトリックを暴く話よりも、壁越しに浸透剄を放って密室殺人を完成させる話の方がおもしろいと思うのだが、どうだろう。


一方、ミステリではそういう本のことを「壁本」と言うようだ。「読んだ後壁に叩きつけたくなるどうしようもない本」の略だとか。その代表例は清涼院流水御大。デビュー当時は、もう凄かったらしい(→参考:http://d.hatena.ne.jp/urouro360/20060415#ryu)。


そこで思うのだが、SFではこういうのをなんと言うのだろう?
スペースデブリとか?

*1:と言うとなんかカコイイ

*2:と言うのもまたカコイイ