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天才美少女の描き方 実践編

前回のエントリは焦点が拡散してしまい、「結局どうやって描くんだよ」的な突っ込みもありましたので、今回は具体的にどのように「天才」が描かれているかを分析してみたいと思います。ただし今回もわりと適当です。

真賀田四季の場合

「難解な計算を一瞬で解かせる」を突き詰めると、「ところどころ飛躍している超論理的思考を高速で行う」とかになるのでしょう。特に森博嗣の場合、「並列処理することで高速な思考を実現している人物=天才」と定義して描いているような気がします。つまり曖昧な「天才性」を描くのではなく、とりあえず自分の理解できる範囲の「天才性」に落とし込んでいるような感じ。ていうかぶっちゃけ、森作品ってポエムばっかりでよくわかんないですよね! 
森博嗣関係のブログをキーワード「天才」で検索したら面白いかもしれませんね。とりあえず「レーシック| 安心・安全な手術で視力回復」を検索してみたところ、

アイスクリームが天才だとすれば、ヨーグルトは秀才だと思う

という文章が出てきました。
プリンは奇才でしょうか。

鈴藤小槙の場合

小槙の場合、超能力じみた特殊能力によって天才性が表現されています。「超飛躍」と呼ばれる特殊能力なんですが、簡単に言えばハンタの「念」みたいなのと同じです。いわゆる「能力バトル」というやつ。「あらゆる物体のベクトルが見える」や「未来を予測できる」「痛覚を消す」など、脳に関わる特殊能力が各キャラに備わっているわけです。小槙の場合は、「あらゆるものを数字で捉える」だったかな。ちょっと記憶が曖昧。
その能力を使って何をするかと言えば、数理パズルとか肉弾バトルとかなんですけど。
まあ、そんな感じの「明らかに普通ではない能力」を持たせることで、「天才」が描かれているということです。

玖渚友の場合

ハッタリ効かせ気味。数々の武勇伝を並べて彼女がいかに天才かをアピールする手法。まあ、実際にやってることと言えば凄い勢いでパソコンをいじってるくらいですが。その代わり、精神面の異常性が強調されている。たとえば、

  • 一人称が「僕様ちゃん」
  • 誰でも「〜〜ちゃん」と呼ぶネーミングセンス
  • 極端な上下動ができない
  • ご褒美に足の指を舐めさせる

などなど、とっても異常な感じです。よって、先のエントリでは「精神異常型」に分類しました。
ちなみに、同じ手法でやって失敗しているのが萩原子荻ちゃん。初登場時には普通の「頭いい子」くらいだったのが、話が進むにつれて雪だるまのように武勇伝がくっついていきました。第一印象からすると不自然極まりない。でも子荻ちゃんは可愛いからそれでもいいのです。

ヴィクトリカの場合

GOSICK」は探偵小説なので「一般読者よりごくわずか知能のにぶい人物」が登場し、それがヴィクトリカの頭の良さを引き立てています。ただし、ヴィクトリカを引き立てることを第一目的として登場しているわけではなく、あくまで物語を円滑に進めるための装置として登場しているのでしょう。
じゃあ、引き立て役として周囲をマヌケにするのはどうなんでしょう。よほど上手くやらなきゃダメだと思いますが、上手くやれば上手くいきそうですね。

まあこんなあたりがパッと思いつくところ

前回のエントリとあんまり変わってないような気も…。
補足ですが、「玖渚は精神異常的な描写だけで天才性を表現されている!」というわけではなく、「論理的な面も特殊能力的な面もあるけれど、精神異常的な面が一番強いかな!」みたいな感じなので。そこらへん世露死苦。
どうでもいいですが、個人的には精神異常系のキャラが好きだなぁ。