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新人狙いのラノベ読書法?

ライトノベルの探し方 - WINDBIRDについて、トラバをいただいたのでそれについて追記。


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ラノベの賞はいろいろあるので賞取った作品をとりあえず読んでみたりすればいいと思う。(少なくとも下読みさんや審査員の目を通っている分外れは少ないでしょう)

新人賞はたしかに多くありますが、新人からいきなり面白いことは少ないです。この場合の「審査員の目」というのは、あくまで「新人を見る目」であり、「プロ作家を見る目」ではないからです。今年の大型新人、『狼と香辛料』の支倉凍砂だって、投稿の時点では凄まじい悪文だったそうです。多くの新人は受賞からデビューまでのあいだに大幅な改稿を行い、それでようやく商業作品としての完成度になるんですね。というわけで新人賞狙いはあまりオススメできません。
ただ、新人賞受賞作品はとりあえずその一冊で完結しているので*1、シリーズ物に手を出しにくいという人は新人賞受賞作品を狙ってみてはと思います。
あと、新人の作品には「荒削りな魅力」が期待できます。これは単なる「面白い」とは異なるもの。たとえば『悪魔のミカタ』なんかがそうなんですけど、面白い面白くないで言ったら最近のが面白いに決まってるんですよ。でも、第一巻のあの尖り具合は最近のうえお久光にはない。洗練される一方で失うものもある、ということです。


という真面目な文章だけではつまんないので、ここからはネタに走りつつ、各ラノベ系新人賞の超個人的な印象を語りたいと思います。

電撃小説大賞

即戦力の作家には大賞を与えてすぐさまデビューさせ、非売れ線の個性派に金賞・銀賞を与え、これから伸びそうな作家を後からデビューさせるという方針。「受賞組」には実力派が揃っているが、たまに地雷も良作も書かないような作家が混じる。また、「落選組」の伸び代の見極めがめちゃくちゃ上手い。
 最近のオススメ新人:支倉凍砂(『狼と香辛料』)

ファンタジア長編小説大賞

ちょっと前は評判が最悪だったものの、最近は悪い話は聞かない。ただしレーベル自体の調子が悪いので、好調なのか低調なのかさっぱりわからない。ちなみに「大賞」を受賞するともれなく遅筆の呪いがもらえる。
 最近のオススメ新人:瀬尾つかさ(『琥珀の心臓』)

富士見ヤングミステリー大賞

第一回からして『ブロークン・フィスト』を、最近では『ロクメンダイス、』を送り出した混沌の象徴。でも言うほど悪くはない罠。地味に良作が多い。
 最近のオススメ新人:上月雨音(『SHI−NO -シノ- 黒き魂の少女』)

スニーカー大賞

ずっと『ロードス』の下のドジョウを狙っていたが、最近は『ハルヒ』にぶつかるウサギを待ち構えている模様。低調な年が続いたかと思えばいきなり豊作が訪れたりする。なんだか一発狙いで三振が多いバッターみたいな感じ。
 最近のオススメ新人:水口敬文(『憐 Ren 刻のナイフと空色のミライ』)

角川学園小説大賞

富士ミス大賞がミステリに限定してないのと同じく、とりあえず学園じゃなくってもOK。というか存在意義が分からない。でもスニーカー大賞よりコンスタントに優良作家を送り出している気がする。滝本竜彦とか米澤穂信あたりの、いまではラノベ分野以外で活躍している作家を輩出してるのも特徴。
 最近のオススメ新人:宮崎柊雨(『神様ゲーム』)

エンターブレインえんため大賞

生存率低めだが地味に良い作家が多い。生き残りさえすれば長く活躍する。某学園の卒業制作(?)に特別賞を与えて出版するという奇妙な風習が残っているけど、あれはいったいなんなんだろう。
 最近のオススメ新人:櫂末高彰(『学校の階段』)

スーパーダッシュ小説新人賞

毎回一人は金の卵を生み落とす新人賞。しかしせっかくの金の卵もデビュー後はいまいち手に余る様子。歯車がうまく噛み合ってないと思う。
 最近のオススメ新人:山形石雄(『戦う司書と恋する爆弾』)

MF文庫Jライトノベル新人賞

いまいちこれといった新人が出てきていない気がするんだけど、実のところ始まったばかりにしては調子がいいと言えるかも知れない。しかし第一回はデビューしすぎだよなぁ。
 最近のオススメ新人:大凹友数(『ゴーレム×ガールズ』)


んー、こんな感じ。
あくまで個人の印象なんで、実際の商品とは異なる可能性があるにょろよ。


参考:ƒ‰ƒCƒgƒmƒxƒ‹ŒnVlÜŽóÜŽÒ•ƒfƒrƒ [ìƒŠƒXƒg

*1:たとえ続編が出ていても、とりあえず第1巻は単体で完結している