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ゲームにおけるルーチンワーク

ペルソナ3をやってて思いついたことをメモっとく。


All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)』では、ゲームにおける「やり直し」要素が、「斬り覚える」という言葉で説明されている。あの作品の主人公は、戦場で死ぬたびに時間のループが始まった日まで戻されるわけだけど、記憶だけは残る。鍛えた身体はリセットされるけれど、“前回の経験”だけは残っている。“前回の経験”が蓄積されるから、時間のループを繰り返すほど強くなるのだ、と。


しかし、『ペルソナ3(以下、P3)』のようなダンジョン型のRPGは、基本的にはルーチンワークなので、“前回の経験”があまり役に立たない。たとえばジャスタウェイを500個作って、そのうち100個を間違って廃棄してしまったとき、同じ100個を作り直すのに半分の時間で済みました、なんてことはないわけで。


あ、いちおう言っておくと、別にルーチンワークが悪いわけじゃないからね。


むかし『ディアブロII』をやってたことがあるんだけど、あれは死んだらどうなるんだったっけな。死んだら街に戻るんだけど、死んだ場所に前回の装備品とかが散らばってて、素手でそれを取りに行かなきゃならないんだったか。つまり「死んだらやり直し」ではなく「死んだらペナルティ」みたいな感じ。あのゲームのシステムはいろいろと上手かったなぁ。さすが。


P3の日常パートは、『ガンパレード・マーチ』の日常パートと同じで、基本的にはルーチンワーク。学校行って、授業受けて、クラブ活動して、帰宅するという、繰り返しの日常。ガンパレの戦闘パートは繰り返しの日常における一種の不協和音になっているが、P3の戦闘パートはダンジョンRPGなので、これもまたルーチンワーク。つまりP3は全体がルーチンワークになっている。


P3の感覚は、エロゲに近い。エロゲもひたすらクリックするだけのルーチンワーク。エロゲやってて「変なルートに入ったからやり直そう」というとき、“前回”と違うのはせいぜい「前回とは違う選択肢を選ぶ」ことくらいで、いちど読んだ文章をまた読み直すだけになる。ただし、エロゲには既読スキップがある。P3に既読スキップはない。


それはともかく、美鶴さんとアイギスが可愛すぎる。