2006年下半期ラノベサイト杯開催のお知らせ - 平和の温故知新@はてな
ラノサイ杯がはじまっていたので投票。
忘れないうちにね。
今回のラノサイ杯は「単発部門」と「シリーズ部門」に分かれているらしい。というわけで単発の一つめ。『鳥籠荘の今日も眠たい住人たち』。奇妙な人間が集まるアパートを舞台に、不良少女と芸術家の恋愛模様を描く。壁井ユカコ版「ROOM NO.1301」。ただし思い切り少女漫画風。とても雰囲気の良い作品。
- 作者: 壁井ユカコ,テクノサマタ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/11
- メディア: 文庫
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単発の二つめ。『クジラのソラ』。バーチャルでリアリティなSF戦略シミュレーションゲームに命を懸ける少年少女たちを描く。主人公の少女は、オールマイティが故に飛びぬけたものを持たず、それで仲間の天才少女に対してコンプレックスを感じたりとか…。ゲームだし、SFだけど、どこかスポ根っぽい。「命を懸ける」というのも比喩じゃないし。「萌え」というより「燃え」な作品。
- 作者: 瀬尾つかさ,菊池政治
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2006/09/20
- メディア: 文庫
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単発の三つめ。『空とタマ』。古い倉庫の中で出会った少年と少女の、何とも形容しがたい不思議な関係を描く。最初は恐ろしいほど仲の悪かった二人も、丁々発止の大喧嘩を経て、少しずつ心を開いていく。しっとりと泣かせる作品…というよりは、大袈裟すぎるくらいの青春に浸る作品、かな。
空とタマ―Autumn Sky,Spring Fly (富士見ミステリー文庫)
- 作者: 鈴木大輔,原建人
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2006/07
- メディア: 文庫
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単発の四つめ。『戦闘城塞マスラヲ』。魑魅魍魎ひしめく巨大な武闘大会に出場した引きこもりの活躍を描く。ひとことで言うと、ノリがよすぎるギャグ小説。この主人公はまさにナイスガイ。何の力も持たないただの引きこもりのくせに、強運とハッタリだけで化け物たちを次々と撃破していく。かっこよすぎる。
戦闘城塞マスラヲ Vol.1負け犬にウイルス (角川スニーカー文庫)
- 作者: 林トモアキ,上田夢人
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/10/31
- メディア: 文庫
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単発の五つめ。『Beurre・Noisette』。元いじめられっ子の主人公が、街宣車を走らせたりする少女たちと共に、校内宗教を潰滅させる様子を描く。とにかく主人公がクソ野郎で、周囲の人間も変な奴らばっかりで、それがとてもとても楽しい。見所は右翼系*1ツンデレ美少女でしょうか。とにかくおかしな作品です。
Beurre・Noisette 世界一孤独なボクとキミ (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 藍上陸,片岡人生
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/09/22
- メディア: 文庫
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単発作品の投票にあたってはこちらを参考にしました。id:deltazuleさんありがとうございました。…リストの最初から順に書いていったら『TOY JOY POP』を入れられなかった…。
続いてシリーズの一つめ。『タザリア王国物語』。このラノサイ杯ではシリーズ全体への投票になるので、書影は第二巻の方になってますが、リネア様が活躍されるのは何と言っても第一巻の方ですね。ラノベ界最凶のヒロイン・リネア様の前では、どんなヒロインも(物理的に)消え失せてしまうでしょう。リネア様に栄光あれ。
- 作者: スズキヒサシ,あづみ冬留
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2006/11/10
- メディア: 文庫
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シリーズの二つめ。なんて言えばいいだろ、『文学少女』シリーズ? ドロドロした人間関係を楽しむもよし。“文学少女”が振るう熱弁に胸を打たれるもよし。作中で紹介された古典文学を読むもよし。ちなみにシリーズの順番は「死にたがりの道化」→「飢え渇く幽霊」→「繋がれた愚者」。
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/12/25
- メディア: 文庫
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シリーズの三つめ。これもシリーズ名がはっきりしないけど、『戦う司書』シリーズ。ハミュッツの凶悪な笑みと乳を見るに、リネア様とあわせて「凶悪ヒロイン」が(俺の中で)流行ってるんじゃないかと思ったり。対象期間中に刊行された『神の石剣』『追想の魔女』はもちろん、シリーズ第一作の『戦う司書と恋する爆弾』からずっとクオリティを保ち続けているのは驚異的。わりと速筆な人なのにね。こちらも刊行順を書いておくと「恋する爆弾」→「雷の愚者」→「黒蟻の迷宮」→「神の石剣」→「追想の魔女」。
戦う司書と追想の魔女 BOOK5 (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 山形石雄,前嶋重機
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/12/20
- メディア: 文庫
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シリーズの四つめ。『銀盤カレイドスコープ』。これを入れないわけにはいかないでしょう。ラノベには珍しいスポーツ物、しかもフィギュアスケートを題材にして、それを見事に成功させた作品。最終巻を読み終わったあとは、まるで世界グランプリの生中継を観たような気分。その濃密な演技描写、心理描写は、素晴らしいの一言に尽きます。
銀盤カレイドスコープ vol.9 シンデレラ・プログラム:Say it ain't so (銀盤カレイドスコープ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 海原零,鈴平ひろ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/11/25
- メディア: 文庫
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シリーズ物の五つめ、というか上下巻。『化物語』。西尾維新作品の新たなスタンダード。ひたすら軽口の応酬に終始するも、それがとんでもなく心地良い作品。次々と登場するヒロインたちはどいつもこいつも変人すぎて可愛すぎる。「キャラクター小説」「キャラ萌え」とはこの作品のことを言うんでしょうね。
- 作者: 西尾維新,VOFAN
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/12/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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さすがに10作品は疲れるな。何時間かかっただろ。
そういえば「もうずっと人大杉」も既に始まっていますね。今日まで気付かなかったんですけど。忘れず投票しなきゃ。こちらの投票期間は07/01/13 00:00:00 〜 07/01/27 23:59:59。
*1:ただし本人は右翼ではないと主張