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2007年下半期ライトノベルサイト杯ピックアップ

keyword:2007年下半期ラノサイ杯結果ページ(新規作品部門)
keyword:2007年下半期ラノサイ杯結果ページ(既存作品部門)


まずはid:kim-peaceさんに感謝。お疲れ様でした。
結果が出たようなので、各部門の上位三作品をちょろっと紹介してみます。


新規作品部門

時載りリンネ!』は子どもたちの不思議な日常とちょっとした冒険を描いた作品。エブリデイ・マジックっていうんですかねこーいうの。まったりした作品なのでそれほど強烈な支持はされないんじゃないかな、と思ってたんですけど、蓋を開けたらぶっちぎりで得票数トップでした。デビュー作に限れば次点の『アストロノト!』のおよそ1.5倍。今回の最優秀新人賞といった感じでしょうか。


さよならピアノソナタは高校生+バンドという鉄板の組み合わせで青春を描いた作品。作者の杉井光は新人ではないですけど、それでも新鮮さを感じるのは、『火目の巫女』『神様のメモ帳』そして『さよならピアノソナタ』と、新シリーズを立ち上げるたびに雰囲気が違っているからでしょうか。ちなみに、既に二巻の発売も決定しているみたいです。要チェック。


暴風ガールズファイトは女子高のラクロス部を描いたスポーツ物ですが、努力!根性!熱血!のスポ根というより、和気藹々とした少女たちの友情が焦点になっているように思います。いや、もちろん熱い展開がないわけじゃなく、むしろ燃えまくりでしたけどね。作者の佐々原史緒は上の二人に比べればベテランですが。『赤×ピンク』『推定少女』で新境地を開拓した桜庭一樹や、『“文学少女”』で人気に火がついた野村美月など、ファミ通文庫の女性作家は急に注目されることが多いですね。

既存作品部門

“文学少女”シリーズは前々回以来の王座奪還です。この作品、けっこう黒いというか、鬱い展開が多いんですが、それでも安定して人気があるのは「本を食べる文学少女」という設定が本読みのハートを鷲掴みにしているからでしょうか。そろそろ終わりが見えてきてるけど、綺麗に完結してくれるといいな。


とらドラ!も、巻を重ねるごとに凄みを増してきていて、そのことが6巻目にしてこの位置につける原動力となったんでしょう。超常要素が無い学園ラブコメってわりと貴重なんですが、そのうちの一つである『乃木坂春香の秘密』がアニメになるそうなので、その次くらいに『とらドラ!』もアニメ化されないかな、と思います。


『クジラのソラ』は、07上半期では7票だったのが、シリーズ完結ということもあって今回は一気に20票。一巻は宇宙艦隊運用シミュレーションゲームのプレイヤーたちを描いた話だったのが、巻を重ねるごとにどんどんスケールアップしていって、銀河規模の戦争に発展し、最終的にはヒロイン同士が喧嘩して仲直りして終わりという、素晴らしき百合SFでした。



今回は新規作品部門のラインナップが素晴らしいので、未知の作品を発掘するときの参考にするといいと思います。一方で既存作品部門の方は新しい発見が少ないんですが、そのぶん安定感のある人気シリーズが並んでいるので、失敗したくないときの参考にするといいと思います。
以上!