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セカイ系はもう古い

泣き言メイン(琴子のセンス・オブ・ワンダーな日々) - 雑感を含めてお伝えしております。

これらの小説群はやはり新しい物語体系で「セカイ系」に属する形になるのでしょうか?


現実のコミュニティに絶望したオタクは、一度は「自分と恋人だけのセカイ」を夢想したが、しかしいまは「理想のコミュニティ」を求めるようになった。例えばそれは、『涼宮ハルヒ』シリーズのSOS団であったり、『サマー/タイム/トラベラー』の主人公たちであったりする。漫画なら『げんしけん』とかさ。とはいえ、こういった「ユートピア」自体は『究極超人あーる』の時代からあったもので、オタクは昔からそういったものに憧れる性質を持っているのだろう。


結局は取捨選択、“「セカイ」を取るか、「ユートピア」を取るか?”というところに帰結する。恋人のために世界を捨てるか、世界のために恋人を捨てるか、だ。


『エヴァ』から『イリヤ』あたりまでは、「セカイ」を取ることが多かった。読者も「セカイ」を取っただろう。けれど、セカイ系が「セカイ系」と括られ、それが語られるようになったことで、セカイ系は腐ってしまった。その過程で、読者も離れていった。


『イリヤ』などは「セカイ系」というより「メタ・セカイ系」とでも言うべきもので、明らかに「セカイ系」というものを目指して書かれた作品である。「セカイ系」はそこまで完熟してしまっている。さらなる成長を期待するとすれば、あと十年ほどは待たねばならないだろう。


というわけで、これからのトレンドは「ユートピア」だ。


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…うん、今日はそれっぽいことを書けたな。