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クイックハルト:郁雄/吉武

ちょっと前に献本していただきました。読むのが遅くなってしまいました。すみません。「献本だからって贔屓しちゃだめだ」とかいろいろありますが、とりあえずメインブログでなくこちらで紹介するくらいには贔屓したっていいですよね。無料でいただいたわけですし。無料。いい言葉だ。


クイックハルト

クイックハルト


作者HPはこちら→http://www.astronaut.jp/diary/diary.htm
作品の概要はこちら→http://www.astronaut.jp/halt/halt.htm


作者について全く知らない状態であることを先に断っておきます。HPも読んでいません。


「現代物である必要はない。未来世界でも、読者が身近に感じられる舞台があればいい」というコンセプトの下、「人類は仮想世界に住んでいるけれど、わざわざ過去の世界を再現してそれに準じた生活を行っている」という設定を作られたようですが、それが裏目に出てしまっているようです。背景にいろいろ面白そうな設定があるのに、結局は「ちょっと不思議な現代世界」にしか見えないんですね。たとえるなら「子どもでも食べられるように甘くしたカレー」みたいなもので、少し物足りなかったです。


「日常生活と非日常とのギャップを重視する」というコンセプトがあったようですが、それが表現されているかも疑問です。「十代後半の読者」にとっての日常は「学校」であって「銭湯」ではないです。「昭和世界」に移行してからも好きな雰囲気ではあるんですが、「日常」を重視するならもう少し「事故」以前の描写に力を入れてもらいたかったです。


気になるのはこれくらいでしょうか。
ここから先は普通の感想で。


まあ、簡単に言えば、爆乳美少女と同棲生活を送ったり、かっこいいお姉さんに手取り足取りいろんなことを教えてもらったりする話でした。本格的なSFを期待すると肩透かしをくらうかも。良質のジュブナイル。最近のライトノベルにはついていけないという人に、特にオススメできる作品です。


展開が速いところは、個人的にはテンポ良く感じられて好印象でした。主人公とヒロインがくっつくまでも早かったですしね。妙に焦らされるよりはいい。まあ、こういうヒロインはあまり好きではないのですけど。


そしてなんと言ってもレイアさん大好きです。黒いボディスーツ、最強のクイックハルトプレイヤー、クールなお姉さん、そして一人称が「オレ」! 最高ですね。「俺女」って最近は少ないですからねぇ。ポイント高いです。


というわけで皆さん、レイアさんの活躍のため、是非ともこの『クイックハルト』を買いましょう。