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百合ぃなライトノベルのおすすめをいくつか紹介してみる

女性同士のLOVEを描いた、男子禁制の“百合ブーム”がやってくるんだそーです。この記事に出ている一迅社は、先日、ラノベ業界に参入することを発表していましたが(→一迅社WEB|一迅社文庫)。そのブクマコメントにも、百合ラノベを期待する声がいくつかありました。百合ライトノベルの需要が高まっているのでしょうか。いないのでしょうか。わかりません。
だがちょっと待って欲しい。未来に目を向ける前に、とりあえず過去を振り返ろうじゃありませんか。最近ちょっと多いんだぜ百合ラノベ。マリみてだけじゃないんだぜ。
というわけで、ここ一年くらいの個人的なおすすめ作品をまとめておこうかと思います。


征服娘。 (集英社スーパーダッシュ文庫)

征服娘。 (集英社スーパーダッシュ文庫)

立派な家柄と優れた才覚を併せ持ちながら、女に生まれたために不自由を強いられる少女の物語。そんなロリロリな主人公が、親友である侍女と一緒に、なんかいろいろ陰謀を巡らして国家の征服を企む、とかそういう話。頭が良すぎる故に性急になりがちな主人公を、時に優しく時に厳しく押し留める侍女さん、という二人の関係が素敵なのです。


クジラのソラ〈04〉 (富士見ファンタジア文庫)

クジラのソラ〈04〉 (富士見ファンタジア文庫)

宇宙人がもたらした戦略シミュレーションゲーム、そのプレイヤーである少女たちの物語。一人は才能があり根性もあり努力を惜しまない秀才、一人は能天気で野性味溢れる(ある意味で)天才、一人はボーっとしたマイペースな超天才。三人が親友となり、チームを組み、傷つきながらも成長し、《ゲーム》の大会を勝ち抜いて、人類の存亡を賭けた戦いに巻き込まれ、そして壮大な痴話喧嘩をやらかすという話。テンポ良く風呂敷を広げて綺麗に畳んだ上質なSF作品です。


塔の町、あたしたちの街 (ファミ通文庫 お 4-4-1)

塔の町、あたしたちの街 (ファミ通文庫 お 4-4-1)

異能者が多く住む町の、その高校に通っている二人の女子高生の物語。邪気眼チックな異能者がたんまり出てきてそれも良いのですが、いちばんの見所はなんといっても主人公二人が喧嘩するシーンなのですよ。隠し事をされたことで募る不信感、最初は納得しようと思うものの、やがて苛立ちが募り、いよいよ堪え切れなくなって爆発してしまう、その意地と感情のぶつかりあいっ! いやいや、たまりまへんな。
あ、そうそう、こんど2巻が出るらしいですよ。正直もう出ないと思ってただけに、嬉しすぎて泣ける。


みすてぃっく・あい(ガガガ文庫 い 3-1)

みすてぃっく・あい(ガガガ文庫 い 3-1)

冬休みの女子寮に残った4人の少女たちの物語。閉鎖空間やら平行世界やらタイムループやらのSF的設定を盛り込んだ百合ミステリ。4人の他に登場人物がいないため、とても濃厚な百合エキスを味わうことができます。さらにはヤンデレヤンデレした修羅場も見せてくれるというナイスな読者サービスもあったりしてもう最高。


バニラ A sweet partner (スーパーダッシュ文庫)

バニラ A sweet partner (スーパーダッシュ文庫)

連続殺人犯な二人の女子高生の物語。美少女がライフルで人を殺しまくるってだけで萌えるのに、学校に立て篭って警察と銃撃戦を繰り広げちゃったりするという燃えまで装備。少女たちの側から描くだけではなく、刑事の冷静な視点をきっちり書いているのも高ポイント。百合が好きな人にも、銃が好きな人にも、どちらにもお勧めできる逸品です。


幽霊列車とこんぺい糖―メモリー・オブ・リガヤ (富士見ミステリー文庫)

幽霊列車とこんぺい糖―メモリー・オブ・リガヤ (富士見ミステリー文庫)

“幽霊列車”に殺されることを望む少女と、その“幽霊列車”を作ろうとする狂気の天才芸術家、その二人の物語。退廃的で殺伐としていて、しかしゲロ甘い青春。燃え尽きる寸前の富士ミスが送り出した百合的最高傑作。とにかく紹介の難しい作品なのですが、百合好きなら読めば気に入ると思います。というか読もうぜ!