ラノベ界隈には「電撃はとりあえず3巻までは出る」「3巻に打ち切り判定ラインがある」という噂がまことしやかに流れているのですが、あんまりそういうことを体感したことがないので、とりあえず調べてみました。
題して「何巻でシリーズが止まっているのかリスト」!
<注意点>
- データは2002年1月までのもの
- 続きが出ていない期間がだいたい10ヶ月以上というのが基準
- 「第一部完」は完結に入れてない(例:『ダビデの心臓』など)
- 一巻打ち切り、もしくは一巻完結作品は数に入れてない
データ収集には↓のページが非常に役に立ちました。感謝。
http://tetsu23.my.land.to/asins.html
何巻でシリーズが止まっているのかリスト
6巻以降は省略。『バッカーノ!』*1や『都市』シリーズ(完結してないですよね?)があるけど、打ち切りというよりは他シリーズに力を入れてるだけなので。
分析。
一見すると3巻打ち切りが最も多いように見えるけど、「七姫物語」や「H2O」は単に遅筆のせいなので、実際のところ2巻打ち切りとそう変わらないように思う。
一巻打ち切りや一巻完結は、打ち切りと完結の区別が付きにくいし、そもそも「シリーズ」ですらないから入れてないんだけど、数だけ見ればそれらが一番多いのは間違いない。
んで、「3巻打ち切り」ってのは明確に決められた決まりじゃなくて、「だいたい2〜4巻出して売れ行き悪かったら別シリーズに切り替えましょう」ってくらいの意識なんじゃないかと思う。この「別シリーズに切り替え」ってのが重要なのではないか。たいていの作家は、3巻で打ち切られてもまた別シリーズを始めているし、そうやって始まったシリーズが主力になっている場合も多い(例:『シャナ』『空鐘』)。こういうアフターフォロー(?)をちゃんとしているのは良いね。
余談だが、高橋弥七郎はもともと『A/Bエクストリーム』系の男臭い作品を書きたかったんだけど敢えなく2巻で打ち切られ、その後、編集の指導の下に売れ線の『灼眼のシャナ』を書き、それが大ヒットとなった。そしてそのご褒美に『A/Bエクストリーム』の続きを出させてもらった……という噂もある。
なんにせよ、「3巻打ち切り」ってのはあんまり当てにならない話なのではないかと思う。
ついでに、「何巻でシリーズ完結したのかリスト」も作成してみた。こちらも一巻完結は省いているので注意。
何巻でシリーズが完結したのかリスト
まんべんなくーって感じ。
これらが「円満終了」したのか「無理やり完結」させられたのかは、実際に作品を読んで確かめるんだ!