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中国の「異世界転生もの」の解説記事を翻訳して読んでみる

以前、韓国語でやったやつの中国編です。とりあえず「百度百科」のそれらしい項目をDeepL百度翻訳で翻訳していこうと思います。

韓国編はこちら。

Web小説

网络小说_百度百科

現状

台湾

(中略)

台湾のWeb小説は「情色文学(訳注:情色=エロティック)」から始まった。大学生が独自に設置したネット掲示板のセックスコーナーで、その利用者が創作物を公開しはじめた。その後、学校の事情で個人向けプラットフォームに移されたが、この流れは多くの読者に影響を与え、彼らは創作に参加するようになっていった。「情色文学」とは言うものの、実際には感情描写が中心で、エロティックな描写はむしろあっさりしていた。

それから作品は「情色」の領域から脱し、痞子蔡の『第一次的親密接触』のように、キャンパスライフを記録した、爽やかな学園小説へと移行していった。 こうしてネット文学が芽生えはじめたのである。

现状

台湾

(中略)
台湾网络小说的起源自情色文学起家,交大学生自建的BBS性版上开始有BBS使用者发表创作,后因校方关切,遂将舞台搬移至私人站台,后来这种创作风潮影响了不少读者也开始参与创作,最早的故事虽名为情色文学,但实际上仍以情感为主,情色的描写反而是非常清淡的过场而已。
并且故事脱离了情色范畴,转为生活纪录、清新的校园小说,如痞子蔡的《第一次的亲密接触》便是受到影响的第二代。于是网络文学开始由此萌芽。

「情色文学」のくだりは、最初は大学のサーバーで公開してたけど、大学側に睨まれたので個人サイトに移行した、みたいな話かと思ったんですが、その解釈で合ってるのかわかりません。訳が難しくてあまり自信がないですね。

『第一次的親密接触』は「台湾で最初に注目されたWeb小説の一つ」とされる作品で、1998年に出版されて数百万部の売上があったらしいです。この作品も大学のBBSに掲載されていたようです。

大陸

(中略)

2001年、有名なWeb小説家の今何在が、エポックメイキングなWeb小説『悟空伝』を出版した。これは実際に出版された最初のWeb小説であり、国内にWeb小説の熱気が広がるきっかけとなった。

(中略)

6年間の発展を経て、2007年以降にインターネットが国内で普及し、それに伴いネット小説も萌芽から成長、成熟へと進み、賛否両論の中で歩みを進めてきた。

2009年、天蚕土豆の『闘破蒼穹』によって、Web小説は無線読書の時代へと突入し、発展しはじめた。

大陆

(中略)
2001年,著名网络小说家今何在出版了具有划时代意义的网络小说《悟空传》,这是第一本在现实中出版的网络的小说,引发了国人对网络小说的无限热情。
(中略)
经过6年发展,到2007年之后互联网基本在国内普及,网络小说也随之从萌芽到成长再到成熟,在争议中步步前行。
2009年,天蚕土豆的《斗破苍穹》将网络小说发展带入无线阅读时代,开始蓬勃发展。

この『悟空伝』という作品が、初期の流行を牽引した作品で、それまでは青春ものが多かったのが、ここからファンタジー系が増えていった、という流れのようです。

また『闘破蒼穹』は、検索してみると「中国のネット文学史上最も影響力があった作品」というコラムが出てきますね。読んでみると「『闘破蒼穹』の文章はド下手だったのでストーリーさえ面白ければ売れるんだと知った素人が大量に参入するようになった」という褒めてるのか貶してるのかわからん話でしたが。『闘破蒼穹』が大ヒットして、そのフォロワーが大量に生まれたのは事実のようです。

無線読書(无线阅读)というのは、たぶん「電子書籍」の意味なんでしょう。Kindleとかの電子書籍リーダーのことを「无线阅读器」と言ったりするみたいです。別の記事によると、当時の中国の携帯電話はまだほとんどネット接続機能がなかったのでWeb小説を読むことができず、そのかわりに電子書籍リーダーが普及して、そのなかで『闘破蒼穹』がめちゃくちゃ売れた、ということのようですね。

分类

网络小说(Internet novel),大致可分为以下几种类型:
玄幻:东方玄幻、王朝争霸、异世大陆、异术超能、远古神话、高武世界、转世重生、西方玄幻、BL玄幻、GL玄幻
武侠:传统武侠、新派武侠、国术武侠、历史武侠、浪子异侠、谐趣武侠、快意江湖、BL武侠、GL武侠
仙侠:现代修真、修真文明、洪荒封神、古典仙侠、奇幻修真、BL修真、GL修真
(这两种是玄幻的延伸,也可以另当一种)
奇幻:西方奇幻、吸血家族、魔法校园、异类兽族、亡灵异族、领主贵族、剑与魔法、历史神话、
科幻:机器时代、科幻世界、骇客时空、数字生命、星际战争、古武机甲、时空穿梭、末世危机、进化变异
都市:都市生活、恩怨情仇、青春校园、异术超能、都市重生、BL小说、GL小说、合租情缘、娱乐明星、谍战特工、爱情婚姻、乡土小说、国术武技、总裁虐恋、官场沉浮、商场职场
言情:冒险推理、纯爱唯美、品味人生、爱在职场、菁菁校园、浪漫言情、千千心结、古代言情、宫廷争斗、女尊王
历史:架空历史、历史传记、穿越古代、外国历史
军事:战争幻想、特种军旅、现代战争、穿越战争、谍战特工、抗战烽火、军旅生涯
游戏:全息网游、游戏生涯、电子竞技、游戏异界
体育:弈林生涯、篮球运动、足球运动、网球运动、体育赛事
灵异:推理侦探、恐怖惊悚、灵异神怪、悬疑探险、风水秘术
同人:小说同人、动漫同人、影视同人、武侠同人、游戏同人
耽美:BL小说、同性之爱、同志文学
二次元:原生幻想、青春日常、变身入替、搞笑吐槽、衍生同人

「インターネット小説は、大きく以下のジャンルに分けられる」として、玄幻・武侠・仙侠・奇幻(ファンタジー)・科幻(SF)・現代・恋愛・歴史・ミリタリー・ゲーム・スポーツ・怪異・同人・耽美・二次元などといったジャンルが挙げられています。

「玄幻」というのは、中国神話的な要素を取り入れたファンタジーの総称で、韓国で言うところの「フュージョンファンタジー」に近いものでしょう。

武侠」は日本でもそこそこ知られたジャンルですが、めちゃくちゃ大雑把に言えば、超人的な中国武術家たちを描いた歴史ファンタジーのことです。「仙侠」はそれの仙人バージョンで、西遊記とか封神演義みたいな作品をイメージすればいいんじゃないでしょうか。「この二つは玄幻の延長線上のものとして捉えられているが、別の一ジャンルとして見てもよい(这两种是玄幻的延伸,也可以另当一种)」といった注釈がされていますね。

とはいえ武侠も仙侠も、決して新しいジャンルというわけではなく、直接的な起源としては民国期(1920年代〜)、その原型となる作品まで含めると清代とか明代とかにまで遡るものなので、どちらかというと伝統的な武侠ものや仙侠ものにファンタジーやSFの要素を取り入れて現代的にアレンジしたものが「玄幻」である、と言えそうです。

あと「奇幻=ファンタジー」「科幻=SF」というのも基本として押さえておきましょう。

というわけで、次は「玄幻」について見ていきます。

玄幻小説

玄幻小说_百度百科

定義

玄幻小説という言葉は、香港の作家・黄易によって作られたもので、もともとは「玄学に基づいたファンタジー小説」という意味だったと、一般的には考えられている。

黄易の言う玄学とは、儒教道教を融合した哲学思想である魏晋玄学のことではなく、近代中国思想史における「科玄論戦」における、科学とは対極のものとしての玄学のことである。 黄易の作品の文脈では、それは超物理的なもの、あるいは超経験的なものであり、見るからに奥深く難解で、理解も接近も困難であるが、本質的には存在論的な「道」の性質を持ち、全体性と根源性を持つものである。

1990年代後半にネット文学が勃興し、インターネット上で公開される小説が増えたが、その中に剣と魔法の冒険を描いた作品があり、それらはいったん「RPG小説」として分類された。 しかし、ジャンルの拡大と多様化に伴い、これらの小説を分類するために「玄幻小説」という言葉が使われるようになり、ネット社会の中で瞬く間に普及していった。

2000年以降、ジャンルの定義は緩やかで曖昧なものとなり、従来のSF・武侠・ホラーといったカテゴリーに明確に分類されないファンタジー小説が何でも玄幻小説に分類されるようになったため、黄易の本来のビジョンからは明らかに外れた定義になった。

玄幻小説の正確な定義は、「玄学に基づき、形而上学的な概念的思考に主導された、超自然的な力を解釈するための小説のジャンル」である。

以前は「玄幻」と「fantasy」を同一視することが多かったが、厳密には「玄幻」と「奇幻」は別物とされ、海外版の「起点」(訳注:中国のWeb小説サービス)では「Xuanhuan」と英訳されている。

ファンタジー小説全般を「玄幻」と総称するのに慣れたコミュニティでは、fantasyというカテゴリーを統括して「玄幻」という言葉を使うこともあれば、特に超自然的・魔術的なものに焦点を当てた欧米的なファンタジー小説を指して「魔幻」という言葉を使うこともある。

定义

一般认为玄幻小说一词为香港作家黄易所提出,原意指“建立在玄学基础上的幻想小说”。
黄易的玄学并非魏晋玄学之儒道结合的哲学之玄学,而是中国现代思想史上‘科玄论战’中与科学相对立的玄学。结合黄易作品来看,就是涉及超物理的或超经验的东西的某些事物,从外表上看是深奥晦涩难以理解和接近的,从本质上看则又具有本体论的‘道’的性质,因而具有总体性和根源性。
20世纪90年代后期网络文学兴起,在网络上发表的小说作品与日俱增,有些带有剑与魔法风格的冒险故事,曾一时被归类为RPG(角色扮演)小说。但随著故事题材的拓展与多元化,开始有人引用玄幻小说一词来为这些小说分类,并且迅速普及于网络社群之间。
到了2000年之后,由于文类定义的松散模糊,原则上凡是不能明确归类于科幻、武侠、恐怖等传统范畴的幻想小说,都可以被归于玄幻小说之类,因此其定义也明显超出了黄易初时对此用词的设想。
玄幻小说的准确定义是:以玄学为基础,以形而上的观念思维为主导,进行超自然力量演绎的一种小说题材。
过去我们常把玄幻和fantasty等同,但是,玄幻并不同于奇幻,在起点国际版里,玄幻的英文名就是“Xuanhuan”。
对于惯于以玄幻来统称幻想小说的社群而言,他们有时会以玄幻来统括fantasy的范畴,有时会以魔幻一词来指称欧美的fantasy小说,尤其是强调其偏重于超自然与魔法的特色。

「玄学」について何やら小難しい説明がされていますが、要するに「形而上学」のことです。

形而上学の「形而上」とは元来、『易経』繋辞上伝にある「形而上者謂之道 形而下者謂之器」という記述の用語であったが、明治時代に井上哲次郎がmetaphysicsの訳語として使用し広まった。中国ではもとmetaphysicsの訳語に翻訳家の厳復による「玄学」を当てることが主流であったが、日本から逆輸入される形で「形而上学」が用いられるようになった。

形而上学 - Wikipedia

「科玄論戦」=「科学と玄学の論争」とは、「俺の人生の問題は科学じゃ解決できねえっすわ!科学じゃわからんこともあるんすわ!」「は?そういう悩みこそ科学的に分析して解決すべきなんだが?」みたいなありがちな論争らしいです。ともあれ、元の意味はどんどん脱臭されていったので、そのあたりを理解する必要はないってことみたいですね。

ただ、この黄易という人の作品が、現在の「玄幻小説」とは似ても似つかない小難しいものだったかというわけでもないようで、むしろマジで「玄幻小説」の元祖とみなされうる作家のようです。1988年に出版された黄易のデビュー作である『月魔』が最初に「玄幻小説」を名乗った作品であり、その後も武侠小説をベースにSF要素やファンタジー要素を交えた作品を執筆して、いくつもヒットを飛ばしたとか。代表作には、現代の特殊部隊員が戦国時代の秦にタイムスリップする武侠小説『尋秦記』などがあります。うーん、ラノベの歴史を語るときに田中芳樹が出てくるみたいなイメージなんですかね。ちなみに2017年に65歳で亡くなったそうです。

「玄幻」がいつから始まったかについてはさまざまな意見がある。『道徳経』をはじめとする思想書が元になっているのだろう。 ただし「玄幻小説」という言葉が黄易に由来することはよく知られている。 玄幻小説の定義についてはいまだ議論の余地がある。 SF作家の叶永烈は「科幻小説」「魔幻小説」「玄幻小説」が幻想小説の3大タイプであると述べている。 この分類方法は広く認められており、いわゆる幻想小説とは、空想的な設定をもとにして作られた一連の物語のことである。 それらの違いとして、「科幻小説」はイギリスの作家メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』を最初の傑作とし、科学をベースに構築することに重点を置いている。「魔幻小説」は、西洋の『指輪物語』や『ドラゴンランス』に代表される、神話をベースにしたものである。

そして「玄幻小説」は、中国大陸で興ったブームであり、それはファンタジーの上に作られ、「魔幻小説」のさらに先を行き、さらに自由で、科学的な束縛を受けず、幻想を発揮する余地がさらに多く、黄易は現代中国の玄幻小説の代表と見なすことができる。

玄幻起于何时,恐怕各有各的说法。《道德经》等思想典籍可能是源头。但“玄幻小说”这个名词来自于黄易,是有记载的。玄幻小说的定义,至今仍有不少争议。科幻小说家叶永烈说过,科幻小说、魔幻小说、玄幻小说是幻想小说的三大种类。这种分类方法得到较多的承认,所谓幻想小说是一种建立在假想情况下发生的一系列故事。区别在于:科幻小说注重建立在科学基础上,以英国作家玛丽·雪莱的《科学怪人》为第一部代表作;魔幻小说是建立在神话基础上的,以西方的《魔戒》、《龙枪》等为代表。
而玄幻小说是在中国大陆兴起的热潮,它建立在玄想之上,走得比魔幻小说更远,更自由,不受科学依据的束缚,有更多空间可以发挥幻想,黄易可视为中国现代玄幻小说的一个代表。

このあたり「幻想小説」「玄幻小説」「奇幻小説」「魔幻小説」がいずれも「ファンタジー」と訳されうるのでややこしいですね。まあニュアンスを汲み取っていただければ。

それと「玄幻」の近縁ジャンルとして「修真」というのもあるらしいのでその説明を見てみましょう。

修真小説

修真小说_百度百科

分類

修真小説は、インターネット上の玄幻小説の中で最大のカテゴリーである。

このジャンルは、仙侠小説・神魔志怪小説・武侠小説を組み合わせたもので、現実のネット文化や西洋古典文化が散りばめられたものもある。 しかし、それは仙侠小説と同じように中国本土の道教修練文化に基づいて発展した新しいジャンルなので、仙侠小説とは兄弟の関係だと言われている。一部の仙侠小説と修真小説は本当に区別しづらい。

修真小説は、仙侠小説に比べて修行の描写に極めて重点を置いており、分野によって様々な種類がある。 主人公は通常、道教の秘法(に似たもの)を通じて、より高いレベルの修練に到達するように描かれる。

修真小説の最大の特徴は、修練のレベルを描くことである。 ここが仙侠小説と大きく違うところである。修真小説は仙侠小説よりも空想的で神秘的なものが多く、古代の神々や三界の大災害、さらには不思議な大陸やタイムスリップ、星間戦争などの物語が描かれている。 題材はほぼ自由なので、若い人たちにも受け入れられやすいと思われる。

修真小説は、「仙侠」と「玄幻」を掛け合わせたようなものである。

代表作:『修真世界』『誅仙』

分类

修真

修真小说是网络上玄幻小说最大的一类。
修真类小说题材是从仙侠小说,神魔志怪小说以及武侠小说发展结合而来,有些夹杂着现实网络流行文化,西方古典文化。但它和仙侠小说一样依照着中国本土的道教修炼文化发展起来的新型小说体裁,所以有人说它与仙侠小说是一对亲兄弟,有些仙侠小说和修真小说真不好区分。
修真小说和仙侠小说比起来极其着重于修为境界的描写,各界划分根据不同的小说也有不同的种类。一般讲述主人公通过(类似)道教的秘法修炼到达更高的境界。
修真小说的最大特点就是对修炼境界等级的描写。这是与仙侠小说的最大区别。修真小说往往比仙侠小说更加的虚幻玄妙,动则上古大神,三界浩劫,甚至还有奇异大陆,时空穿越,星球大战。由于题材基本不受束缚因此更容易被年轻人接受。
修真小说,是仙侠与玄幻的交集。
代表作:《修真世界》《诛仙》

「修真」は、前述のジャンル分けでは「仙侠」に分類されていたものですけど、ここでは「仙侠」との違いが強調されているし、「玄幻小説の中で最大のカテゴリー」と玄幻のサブジャンルのようにも書かれているし、「仙侠と玄幻を掛け合わせたようなもの」とも書かれていますね。まあそういう広義と狭義の入り混じった曖昧なジャンルなんでしょう。

修行に重点を置いているというのは、とにかくレベルアップして新しい魔法やスキルを覚えること自体が目的と化しているような、なろう作品との共通性を感じたりもします。ただ翻訳記事なんかを見ると、中国のこうした作品は、題材が神仙ということもあり、最終的に世界を超越した神的存在になったりして、なろう系の比じゃないくらいインフレしていくらしいですね。

とりあえず「玄幻小説」に関してはこんなところでしょうか。

「あれ、玄幻小説って異世界転生とかはしないの?」と思ったあなた。私もそう思いました。

異世界転移とか転生とかのことは中国で「穿越小説」というらしいです。というわけで見てみましょう。

穿越小説

穿越小说_百度百科

穿越小説は、「穿越時空小説」の略で、Web小説の中でも最も人気の高い題材の一つである。 基本的な要点は、主人公が何らかの理由で、もともと住んでいた年代を離れ、時空を越え、別の時代に到達すると、一連の活動を展開し、特に恋愛を軸にすることが多い。

穿越小説は「玄幻」「歴史」「恋愛」の三大ジャンルの要素を組み合わせて、一体となっている。それから反穿越という、古代から現代へタイムスリップするものもある。

穿越小说,是穿越时空小说的简称,网络小说最热门题材的一种。其基本要点是,主人公由于某种原因从其原本生活的年代离开、穿越时空,到了另一个时代,在这个时空展开了一系列的活动,情爱多为主线。
穿越小说集成了玄幻、历史、言情三大小说类别的要素,自成一体,后来还有反穿越,即从古代穿到现代。

……これ単なるタイムスリップの説明じゃね?

調べてみると、「穿越」自体は「時空間を移動すること」なので、いちおうタイムスリップ以外にも、異世界への移動・平行世界への移動なんかを「穿越」と呼んでもいいみたいです。実際、「穿越 异界」とかで検索してみると「異世界に穿越する」というような用法が出てきます。ただし、「穿越小説」の中心というか、圧倒的にメジャーなのはタイムスリップもののようですね。

発展史

1. 源流を探る

世界初のクロスオーバー小説は、マーク・トウェインの『アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』だと一般には言われている。 以下では、現代中国の穿越小説の急速な発展について主に説明する。

2. 80年代・90年代――誕生と萌芽

中国の現代小説では、李碧華の『秦俑』が最初の穿越小説で、1989年に程小東監督、張芸謀・鞏俐主演で『古今大戦秦俑情』として映画化され、タイムトラベル・ファンタジー映画の元祖と言われている。2010年にはテレビドラマとして『古今大戦秦俑情』がリメイクされ、本土の杜淳が台湾の安以軒と手を携えて主演した。

もう一つ、画期的なタイムトラベル作品として、台湾の席絹のデビュー作『交錯時光的愛恋』がある。 『交錯時光的愛恋』は1993年11月に出版され、2012年には『錯点鴛鴦』としてテレビドラマ化、趙麗穎・戚跡・韓棟が出演した(このテレビ放映版では、タイムスリップの設定は削除され、完全に時代劇となった)。

もうひとつは、黄易の『尋秦記』です。『尋秦記』は1996年10月に出版され、その後にテレビドラマ化された。 穿越小説とはいえ、『尋秦記』のプロット構造は、その後のクロスオーバー作品よりも武侠小説に近く、黄易自身も武侠小説家である。

发展史

1、探源

一般认为,世界上第一部穿越小说是马克·吐温的《康州美国佬在亚瑟王朝》。下面主要说中国现当代穿越小说的高速发展:

2、80/90年代——诞生萌芽

中国现当代第一部穿越小说是李碧华的《秦俑》。1989年被改编为电影《古今大战秦俑情》,程小东导演,张艺谋、巩俐主演,可谓是穿越时空玄幻片的开山鼻祖。2010年新版电视剧《古今大战秦俑情》再现,由内地杜淳携手台湾安以轩主演。
另一部划时代的穿越作品是台湾席绢的处女作《交错时光的爱恋》。《交错时光的爱恋》1993年11月出版,后来被改编成电视剧《错点鸳鸯》,2012年首播,由赵丽颖、戚迹、韩栋等人主演。(此版改编的电视剧删除了穿越背景,完全是古装题材。)
还有一部是黄易的《寻秦记》。《寻秦记》1996年10月出版,后被拍成电视剧。《寻秦记》虽是穿越题材,但与之后的穿越小说相比,其情节结构更接近武侠小说,黄易本身就是一个武侠小说家。

中国でもこういう話題のときに『アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』が挙げられるんだ…。

あと、前述した黄易の『尋秦記』も挙げられてますね。

3. 2000年代――変革と発展

『交錯時光的愛恋』『尋秦記』以降、穿越小説は燎原の火のように発展し、2000年以降、徐々に文学現象として、特に女性を中心に発展していった。

穿越小説は次第に女性の恋愛小説のサブジャンルとなり、出版市場では男性向け穿越小説と女性向け穿越小説とでは比べものにならなくなった。その理由として、「男性向け穿越小説は受け入れられにくい。男性は一般的に理性的な消費をするのに対し、女性はより感情的な消費をする。だから穿越小説は玄幻では人気がないが、ラブロマンスでは人気がある」と出版人の沈浩波は分析した。

この点については、2つの重要な年がある。

2006年、金子の『夢回大清』がメアリー・スー的な作風で、穿越小説の発展を一段と押し上げた。それ以来、清朝へのタイムスリップは穿越小説の一大ジャンルとなり、無数の作家がこの作風を踏襲しはじめて、「清穿」という専用語が生まれたほどだった。

2007年は穿越小説が発展を迎えた「穿越年」だった。 インターネットだけでなく、書店でも穿越小説があちこちで見受けられた。

(中略)

4. 10年代—成熟创新

2010年以降、「晋江」や「紅袖」といった女性向けWeb小説の主要サイトでは、穿越小説の発展に転機が訪れた。 作家出版社(訳注:という名前の出版社)編集室主任の劉方は、「穿越は、玄幻・歴史・盗墓というWeb小説の三つのブームの後の最新トレンドである。そして、この流れはさらに激しくなり、数え切れないほどの作品が網羅されており、穿越を知らない人は、すでに時代遅れになっている」と指摘した。

3、00年代-—变革发展

继《交错时光的爱恋》、《寻秦记》之后,穿越小说开始如火如荼地发展起来,2000年以后,慢慢演变成一种文学现象,尤其是女性文学现象。
穿越小说逐渐演变为女性言情小说下的一个分支,在出版市场上,男性穿越小说和女性穿越小说也根本没法比,其原因在于:“男性穿越小说不容易被市场接受,因为男性的消费通常比较理性。而女性相对要感性许多,所以穿越小说在玄幻上没红,在言情上却红了。” 出版人沈浩波分析说。
这其中有两个重要年份:
2006年,金子的《梦回大清》玛丽苏风格将穿越小说的发展推向一个新的高度,从此,穿越到清朝成为穿越小说的一大热点,无数作者开始跟风写作,以致有了一个专属名词:“清穿”。
2007年,穿越小说的发展迎来“穿越年”。不仅仅在网络上,书店里也到处都能见到穿越小说的身影。
(中略)

4、10年代—成熟创新

从2010年开始,晋江、红袖等女性网络文学主站的穿越小说涌现新的发展契机,作家出版社总编室主任刘方指出:“‘穿越’是继玄幻、历史、盗墓等三波网上阅读热潮后的最新网络阅读势力。而且这股风潮来势更凶,网罗的作品数不胜数,不知道‘穿越’的人已经过时了。”

沈浩波さん、誤訳でなければめちゃくちゃなこと言ってんな。

ちなみに、最後のほうにちらっと出てくる「盗墓」というのは、これも一つの人気ジャンルで、簡単に言えば墓荒らしをテーマにした、インディ・ジョーンズ的な探検小説のことです。2006年に出版されたWeb小説『鬼吹灯』からブームになったとのこと。「玄幻」「穿越」「盗墓」というのが中国Web小説の三大ジャンルっぽい感じのようです。

ともあれ、この「穿越小説」の記事では、やはりタイムスリップものの説明に終始しているようでした。

あらためて調べ直したところ、「転生もの」と似たような意味で「重生小説」と呼ばれるジャンルがありました。そちらを見てみましょう。

重生小説

重生小说_百度百科

重生小説はネット小説の人気ジャンルで、主人公が記憶を保存して数年前に戻り、もういちど自分の人生を生き直すさまを描く小説である。重生小説は、主人公が生まれ変わる時点によって、「都市重生」「歴史重生」「異界重生」に分けられる。

重生小说是网络小说中的一种热门题材,描写主人公保存记忆回到若干年前重新过一遍自己的人生的小说。根据小说主人公重生的不同历史时间点,重生小说可分为:都市重生、历史重生、异界重生。

これは異世界転生に限らず、いわゆる「逆行もの」「憑依もの」なんかも含めるようです。本当に広い意味での「転生」ですね。

都市重生

都市重生とは、現代に生まれた主人公が過去に戻り、未来の記憶を使って人生を再計画し、過去の後悔を改変するというもの。 重生小説の中で最も大きな割合を占めるジャンルで、政治、オンラインゲーム、ビジネス、娯楽、恋愛、スポーツなどを題材としている。 例:『重生伝奇』『一夢十二年』『隠殺』。

歴史重生

歴史重生とは、主人公が現実の(あるいは架空の)古代〜近代に生まれ変わる小説のことである。 これらの小説は、都市重生に比べると人気がなく、少女向けの作品が主となっている。 例:『謀嫡透色』『卿本風流』『生于望族』『重生之薬香』。

異界重生

異界重生とは、現実とは異なる不思議な世界に生まれ変わった主人公が、歴史の記憶や主人公の生来の長所を活かして世界を支配していくものなどで、そのテーマの多くは「奇幻」や「仙侠」である。 例:『三生三世菩提樹下』『九州・神女赋』『大周皇族』『傲世九重天』『異世邪君』『斬仙』『無上神巫』『重生之風流修真』『重生在三国』。

都市重生

都市重生是主人公在现代重生回到自己的过去,利用对未来的记忆,重新规划自己的人生、改变过去的遗憾。这类小说在重生小说中占的比例最大,涉及的题材有官场、网游、商业、娱乐、言情、竞技等等。例如:重生传奇、一梦十二年、隐杀。

历史重生

历史重生是主人公在现实(或虚构)的古近代中重生回到自己的过去。这类小说相对于都市重生较冷门,而且以女生小说为主。例如:谋嫡诱色、卿本风流、生于望族、重生之药香。

异界重生

异界重生是主人公在不同于现实的奇异世界中重生,利用对历史的记忆或是主角先天的优势等称霸天下,涉及的题材多为奇幻仙侠。例如:伊雪枫叶的三生三世菩提树下、九州·神女赋、大周皇族、傲世九重天、异世邪君、斩仙、无上神巫、重生之风流修真、重生在三国。

お忘れかもしれませんが、この記事の出発点は「異世界転生とかを先にやりはじめたのはどの国なの?」なので、この「歴史重生」や「異界重生」の例として挙げられている作品の開始年を調べてみたいと思います。

調べてみました。いずれも2010年よりは遡らない感じですね。もちろん、ここに挙がっていない作品でもっと古いものがあるかもしれませんが、少なくとも「明らかに中国が先行していた」という感じではなさそうです。また「都市重生」が「重生小説の中で最も大きな割合を占めるジャンル」とされるあたりからも、異世界転生は本当に中国ではマイナージャンルなんじゃないかという気がします。

しかも、ここまで見てきて「日本では異世界転生が流行っていて…」みたいな説明すらまったくないんですよね。何か見落としてるんでしょうか。うーん。

まとめ

ちょっと簡単に整理してみると。

1998年の痞子蔡『第一次的親密接触』が最初にブームを巻き起こしたWeb小説で、台湾発の作品だけど中国本土でも大ヒットした。そこからしばらくは青春小説が流行っていた。

次に2001年の今何在『悟空伝』が大ヒットし、青春小説から「玄幻」への流行の転換が起こった。「玄幻」とは武侠や仙侠や中国神話なんかの要素が混じったファンタジーのこと。また人気のあるWeb小説が次々に書籍化されるようになった。

その他、2006年の金子『夢回大清』が穿越小説(タイムスリップ)のブームを引き起こし、同じく2006年の天下霸唱『鬼吹灯』が盗墓小説(霊異探検)のブームを引き起こした。2000年代中盤は、いわば多様化の時期であり、またこの頃から(書籍化ではなく)大手Web小説サイトと専属契約することでプロ作家となる、という制度が広まっていった。

2009年の天蚕土豆『闘破蒼穹』のヒットなどもありWeb小説はさらに爆発的に増えていく。また電子書籍も普及していった。2010年代に入ると、テレビドラマ化・映画化などのメディアミックスが増加し、その原作の供給源としてWeb小説はますます巨大化していった。

…みたいな感じなのかな。

個人的な印象として、やはり日本よりも流行が分厚いというか、大きな流れが三つも四つも同時に走っているあたりが、中国の規模の大きさを感じさせますね。おそらく「中国ではあまり人気のないサブジャンル」くらいのものでも、日本の人気ジャンルより作品数や読者数が多かったりするんでしょう。

その一方で、「異世界転生」の人気がそれほどでもない、というのは意外でした。あくまで「主人公がめちゃくちゃ強い」とか「別の時代へ行って現代知識チート」みたいな部分的なところでは共通点があっても、全体として「日本の異世界転生ものとそっくりだ」という感じでは(少なくともこれだけ調べたかぎりでは)なさそう。これなら日本と韓国のほうが遥かに似通っている気がしますね。

あとは、これは韓国もそうでしたけど、2000年代からWeb小説がどんどん書籍化されていて、そこから連綿とブームが続いているので、Web小説まわりのインフラ(課金とか)が整っているし、「Web小説史」みたいなのもちゃんと記録されてるっていうのに感心しちゃいますね(ただWeb小説史の記録という点では韓国のほうがより詳しかった気がする)。

日本で例えると「ケータイ小説ブームが一過性に終わらず、2002年に発表されたSAOがその年に書籍化されて大ヒット、すぐに各出版社がこぞってWeb小説サービスを立ち上げ、10年前倒しでWeb小説ブームが起きた世界」が韓国や中国だという感じでしょうか。まあ日本は、それ以前から漫画やライトノベルの人気がありましたし、既存の出版社の力が強かったので、すぐさまWeb小説に飛びつかなくてもよかったというか、新しいことをやらなくてもよい環境だったんでしょうね。こういうのリープフロッグ現象とかいうんでしたっけ。

中国なんかは特に、それまで国産のコンテンツが少なかったから、その供給源としてのWeb小説の存在感が高まったという側面がありそうですし、まあ「中国のほうが進んでるんだから日本も真似しろ」みたいな話ではないですよと。

以上、中国のWeb小説事情の紹介でした。