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ライトノベルネタブログ

ライトノベル『物理の先生にあやまれっ!』の打ち切りっぷりがすごい

物理の先生にあやまれっ! (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

物理の先生にあやまれっ! (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

物理の先生にあやまれっ! 弐号機 (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

物理の先生にあやまれっ! 弐号機 (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)


以下には朝倉サクヤ著『物理の先生にあやまれっ!』のネタバレが含まれます。オチのオチまで書いてしまっています。「いまんとこ購入する予定はこれっぽっちもないぜ」という方のみご覧ください。また、これからあらすじを書くので、読んでいる途中でちょっとでも興味が湧いたらブラウザをそっと閉じ、本書を購入してあげてください。




タイトルが「物理の先生にあやまれっ!」、帯の紹介文はアインシュタイン博士に天才高校生たちが挑む!!」。これだけ読むと「科学好きの高校生がアインシュタインの時代にタイムスリップですか?」あるいは「科学部に入部してマッドサイエンティストのヒロインたちとハーレムラブコメですか?」などと思ってしまいますが、実際にページを開いてみればわかるでしょう。



そう、タイトル詐欺です。
これは熱血スーパーロボットなのです!


世界中に出現した七体の巨大兵器・AAE――足踏みだけで山手沿線を壊滅させる世界最大810mの人型ロボット、無限に弾丸を生成し鉄壁の装甲を持つ最大火力の巨大戦車、超音速で大気圏を突破する最速のキメラ型ロボット、死者すらも復活させる絶対防御の犬型ロボット――強大すぎる力を手にして混乱に陥る人類。


日本には最大のAAE「秋葉ゴーレム」が現れたが、それを操る資格を持っているのは「門章」が現れた百四十人の少年少女たちのみ、しかも本当に操縦できるのは一人だけで残りはバックアップのような存在だという。そんなバックアップたちの一人である主人公は、その熱い行動と言葉によって秋葉ゴーレムの正パイロットである少女の信頼を得て、やがて世界各国のAAEパイロットたち(もちろん全員美少女)の心をも掴んでいく。


そして最終巻である第二巻のクライマックス。
AAE専門の天才博士(巨乳美女)に呼び出された主人公は、衝撃的な事実を告げられます。

「打ち切りだ」


はい、打ち切りです。博士の口から語られる怒涛の作品設定。博士は何者か、AAEとは何か、誰が何のためにAAEを作ったのか…素晴らしく壮大な物語が早回しのように語られていきます。そして博士は主人公に愛を告げ、主人公はその愛を受け入れるのです。そこで更なる衝撃の展開。


主人公がすべてのヒロインに手を出していたことが判明します。


もちろん「フラグを立てていた」とかいうレベルではありません。夜のスーパーロボット大戦まできっちりプレイしちゃっています。サブヒロインたちは軒並みやられ、モブキャラに近い脇役がいきなり妊娠を訴えてきます。予兆などありませんでした。残り10ページ足らずでの惨事でした。


そして締めの一文は、

みんなも浮気はほどほどにね

どうしてこうなった…。


いや。


勘違いしないで欲しいのですが、作品自体は面白いのですよ。決して地雷ではありません。ひとことで言えば「主人公が熱血になりスケールが大きくなったインフィニット・ストラトスという感じでしょうか。次々と巨大兵器が登場してくるのには鉄腕アトムの「地上最大のロボット」を思い出してワクワクしましたし、主人公が世界各国のパイロットから好かれるのも彼がかっこよすぎるので「こいつなら納得できるな」と思えるのですよ。


だからこそ余計に残念なのです。
なぜスーパーダッシュ文庫はこの作品を打ち切ったのですか。
タイトル詐欺まで仕掛けておいて。


…売れなかったからなのは分かってるんですけど。


というわけで、ここまでネタバレを読んでしまったあなたには『物理の先生にあやまれっ!』を購入する義務が生じます。どうか買ってください。たったの二冊です。1250円で才能溢れる新人作家の将来をわずかでも明るく照らし出すことができるのです。よろしくお願いします。


物理の先生にあやまれっ! (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

物理の先生にあやまれっ! (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

物理の先生にあやまれっ! 弐号機 (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

物理の先生にあやまれっ! 弐号機 (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)