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『君の名は。』を好きな人にオススメする青春ライトノベル

君の名は。』を観てきた記念で、かつ積極的に流行りに乗っていこうということで、『君の名は。』が好きならこういうのもどうよ、というライトノベルをいくつか紹介します。キーワードとしては「ちょっとしたSF要素」「遠く離れた男女が繋がる」「青春恋愛もの」というあたりでしょうか。


ヒイラギエイク

長野県の山奥、古いしきたりと神事に縛られた閉鎖的な村。両親の離婚で傷付いた心を慮った親戚の招きで、東京からその村にやってきた少年は、同じ年頃の四人の少女と毎日のように一緒に遊ぶ。特にそのうちの一人と惹かれあった少年は、来年の旧暦七夕に再会することを彼女と約束して村を離れる。しかし、約束の日に少年が村を再訪すると……というわけで、神秘的な力によって離ればなれになる少年少女の切ないラブストーリーです。ヒロインの方言も可愛いよ。

LOST ~風のうたがきこえる~

主人公と一緒にバンドを組んでいた幼馴染が、ミュージシャンになるためにと東京へ旅立つその直前に亡くなってしまう。悲しみに暮れる主人公のもとに、なんと死んだはずの幼馴染から電話がかかってくる。どうやら電話の向こうの世界では、幼馴染は無事に東京へ着いたようなのだ――というわけで主人公は、電話を通して幼馴染が作った曲を聴き、それをネットにアップして人気を得て、やがて幼馴染が目指した東京へと向かいます。彼女の音楽を世に残すために。

あじさいの季節に僕らは感応する

昔から主人公は、ある少女の思考や五感を、テレパシーで感じ取っていた。どこの誰かも分からない、その実在すら証明できなかった彼女に、しかし、修学旅行のときに出会ってしまって……というところから始まる青春ストーリー。『君の名は。』を観ているときに実際に連想したのがこの作品だったんですよね。どこか懐かしい香りのする超能力ジュヴナイルです。

葵くんとシュレーディンガーの彼女たち

目覚めるたびに二つのパラレルワールドを移動している主人公。一方の世界では演劇部の「部長」が幼馴染で「副部長」は他人、もう一方の世界では「副部長」が幼馴染で「部長」は他人という、奇妙な二重生活。『君の名は。』の前半っぽいラブコメですが、そこから二つの世界が重なり、どちらかの世界が消えてしまうことが明らかにされ、主人公はそれを阻止すべく奮闘することになります。

サマー/タイム/トラベラー

タイムリープ能力に目覚めた少女を巡る物語。寂れた地方都市を舞台に、早熟な少年少女たちの青春が描かれる、ジュヴナイルSFの傑作。『君の名は。』と共通するのは、SF設定を軸にした青春ものというのはもちろん、小さな町の閉塞感や、大人たちへの不満、そして町に振りかかる災厄、などでしょうか。とはいえ、彼と彼女の「出会い」と「別れ」という点においては、むしろ正反対の物語とも言えるかもしれません。

きみにしか聞こえない

いまは中田永一や山白朝子の別名義でも活躍する乙一の初期の代表作のひとつで、表題作の「Calling You」がその作品となります。自分の頭の中にだけ存在する、妄想の産物だったはずの携帯電話が、何故か他の携帯電話とつながってしまう、という不思議なシチュエーションからはじまる、切ない恋愛小説です。



以上、いずれも一巻もしくは上下巻で完結していますし、電子書籍もあるので購入しやすいと思います。よろしくお願いします。