2006-03-19 赤い林檎に唇寄せて web 緊張のせいか、それとも寒さのせいか。 少年の頬はすでに紅く染まっていた。 約束の時刻より少し遅れて、少女は小走りでやってきた。 「ごめんなさい。……待った?」 「ううん、いま来たところだから」 微笑む少年を前にして、 少女の顔は、マカーになった。