京都アニメーション放火事件
『フルメタル・パニック!』『涼宮ハルヒの憂鬱』『氷菓』などラノベ原作のアニメを多くヒットさせ、また自社でもラノベレーベルを立ち上げて出版からアニメ化までを行うというビジネスモデルを成功させていた「京都アニメーション」が、2019年7月18日に放火され、多くの人命が失われました。被害者の方々の回復と冥福をお祈りします。
「電撃の新文芸」創刊
電撃文庫のWeb小説系単行本レーベル。ということで編集長が意気込みを語ったりしていました。
【特集】「電撃の新文芸」誕生特別企画 湯浅編集長&清瀬副編集長インタビュー「最後発組の我々はチャレンジャーである」 – ライトノベル総合情報サイト ラノベニュースオンライン
ラインナップのなかでは『Unnamed Memory』の評判が良いですね。このラノの単行本部門でも1位でした。
とりあえず「BOOK WALKERにレーベルとして『電撃の新文芸』を登録しろ」とは何度でも申し上げます。レーベルで検索&通知登録ができないんですよ。ほんとこれどこに言えばいいんですかね。
「LINEノベル」開始
ストレートエッジと手を組んでWeb小説アプリをリリースするとともに、新レーベル「LINE文庫」「LINE文庫エッジ」も創刊されました。実はLINEが「LINEノベル」という名前のサービスを立ち上げるのは2013年・2016年に続いて三回目なんですよね。今回こそはという並々ならぬ意欲を感じますが、さてどうなるでしょうか。
その他、Web小説サービスとしては「ノベルアップ+」や「ノベマ!」などが新たに始まりました。読者としてはどれかに統一してほしい、投稿者としては多重投稿の手間がかかるだけ、出版社は自社で囲い込みたい、ということで需要と供給が一致してない感はありますね。
カクヨム ロイヤルティプログラム開始
Web小説まわりではこういう話題もありました。広告収入が投稿者に還元されてお小遣い稼ぎができるというやつですね。広告収入還元では「アルファポリス」が先行していたり、前述の「ノベルアップ+」が投げ銭システムを取り入れていたりしますが、大手出版社のKADOKAWAが踏み切ったという点はなかなかインパクトがあったのではないでしょうか。
しかし、出版社はWeb小説を書籍化して儲けるのがメインなので広告収入を還元できますが、「小説家になろう」は広告収入=売上なので同じことをやるのは難しいんでしょうね。
中国なんかでは既に紙の出版よりWeb上の課金が作家の主な収入源になっているらしいですが、日本もそれに近づいていくのかどうかが注目ポイントですね。
『転生したらスライムだった件』のコミカライズが大ヒット
『転スラ』については、原作の人気はもちろんですが、それ以上にコミカライズの売上のすさまじさをよく耳にしました。単月では『進撃の巨人』を超えたらしいです。
講談社社屋の垂れ幕がアピールするコミックの「近年にない大ヒット」作品とは(篠田博之) - 個人 - Yahoo!ニュース
オリコンの年間売上ランキングでもジャンプコミックスが大勢を占めるなかで10位にランクインしていましたね。次にくるマンガ大賞で1位を取ってプッシュされまくりの『薬屋のひとりごと』もありますし、ラノベ・コミック・アニメの連携がこれまで以上に重要になっている感じがします。
コバルト文庫が電子書籍のみに移行
これに関しては「コバルト文庫が終了しそう」という記事が話題になったりもしました。まあ書いたのは私なんですが。
集英社「コバルト文庫」新刊が電子書籍のみになりレーベル終了の臆測広がる 集英社は否定 - ねとらぼ
ある意味「電子書籍オンリーでどのくらいやれるか」という試金石にもなっているんでしょうか。漫画のほうでは「最終巻は電子書籍のみ」みたいな措置が増えているようですし。ただ、これから電子書籍の売上の割合が増えていけば「電子のみに移行=終了間近?」なんて論調にはならなくなるかもしれませんね。
BOOK WALKERで「角川文庫・ラノベ読み放題サービス」が開始
いくつか制限はあるものの月760円でKADOKAWAの小説が読み放題という画期的なサービス。
ちなみにBOOK☆WALKERでは「まる読み10分」という、KADOKAWAの作品なら一日10分だけ何ページでも読み放題、というサービスも開始していました。どちらも野心的なサービスですが、はたしてどのくらい売上増につながるのか、今後を注視したいところです。
同じくKADOKAWAのWebサービスとしては「キミラノ」も始まっていました。これは「ラノベ関連のポータルサイト」といったコンセプトでしょうか。読書管理+リコメンド機能を搭載しつつ、さまざまな企画を開催しています。
ライトノベルEXPOの開催が告知
そのキミラノの企画らしいですが、来年開催される謎のイベントです。KADOKAWAのラノベレーベルが全員集合するようです。いまでも各レーベルは「ファンタジア文庫大感謝祭」だとか「MF文庫 夏の学園祭」だとかリアルイベントを開催していますが、それらをあわせたような特大のイベントになるんでしょうか。なんだか編集長のコメントも気合が入っていますし、期待以上に盛り上がってくれるといいですね。
まあ個人的にはこういうリアルのイベントには参加しないので遠巻きに眺めるだけなのですが。
やる夫スレ発ラノベ4作品が刊行
やる夫スレ、ぶっちゃけ旬は過ぎている気もしますが、面白い作品が日の目を見るのは単純に良いことであります。これまでもライトノベルは外部のコンテンツを吸収して成長してきたプラットフォームですしね。